大学案内

第5回横浜創英大学入学式 学長式辞

本日は、日頃、学生が実習などで、大変お世話になっております病院の看護関係者の皆様、幼稚園・保育園関係者の皆様、緑区長をはじめ行政関係の皆様、また、本学関係者の皆様のご臨席をいただきましたこと、心から御礼申し上げます。 また、物心両面で新入生を支えて下さっている、御家族はじめ、関係者の皆様には心よりお祝い申し上げます。おめでとうございます。

一番の喜びは、この桜の満開のこの良き日に、入学する新入生の皆さんでしょう。 ご入学おめでとうございます。

本学の母体は昭和15年(1940年)に設立された学校法人堀井学園です。学園は幼稚園、保育園、中学、高校を中心に、平成元年(1989年)に短期大学をつくりました。そして、平成24年4月に、看護学部とこども教育学部の2学部を持つ横浜創英大学が開学いたしました。

さらに、この4月からは、大学院看護学研究科を開設し、教育・研究の最高学府としての機能を有するようになりました。本学は、さらに高度な教育・研究機関として発展し続けて参ります。

このように、学部の新入生の皆さんは第5期生になります。そして、大学院の新入生は第1期生となります。大学院に入学される皆さんは、看護者としてすでに活躍されている社会人入学生です。このことは学部の新入生の皆さんには、大変な刺激になると思います。

この3月に、初めて看護学部とこども教育学部、合わせて129名の学生が、第一期生として卒業してゆきました。看護学部では国家試験がありますが、本年度の卒業生の合格率は約96%で、全国平均を上回りました。もちろん、就職希望者の全員が病院等に就職いたしました。

また、こども教育学部では進学した者を除いた就職希望者のほぼ全員が保育園・幼稚園を中心に就職できました。

皆さんの前にはこのような看護職、保育職になるというゴールないしは目標があります。今、皆さんは、このゴールに向かって、スタートラインに付いたわけです。推薦入試で入学した皆さん、一般入試、大学センター入試で入学した皆さん、AO入試で入学した皆さんが一斉にスタートラインに立っているわけです。大学は、この今日のスタートからが大事なのです。

どのような入試で入学したか、また高校までの成績がどうであったかなどはすべて忘れてください。今、皆さんは、今日から一斉にスタートします。テストの偏差値などは、ある見かたの一つに過ぎません。皆さんにはいろいろな能力、個性、才能があります。それを大学で伸ばして欲しいと思います。われわれ教職員は、4年間かけて、皆さん一人ひとりの能力、個性、才能を大切に育てて行きたいと思います。とくに、あきらめずに努力する能力を養ってください。そして、看護職、保育職という目標に向かって、入学時から卒業まであきらめずに努力して欲しいと思います。

私は、新入生の皆さんに、いくつかお話ししておきたいと思います。

まず一つは、本学の理念についてお話します。本学の教育理念は、学園の創設以来一貫して引き継がれている「考えて行動のできる人」の育成です。この創立時の理念は70数年経ても決して時代遅れになってはいません。むしろ、現在のような混沌として、情報過多になっている時代にこそ必要な大切な考え方であると思います。

この理念はいろいろの解釈が考えられます。私から皆さんに4年間の宿題を出しておきます。「皆さん一人ひとりがこの理念をどのように考えるか」を卒業するまでに考えておいてください。

もう一つは、皆さんは大学に入学したことをどのように感じているのでしょうか? 自分自身が、何で大学に入学したのだろうと思っている人もいると思います。

近年の日本の大学進学率は、OECDのデータによれば52%、約60万人です。皆さんの同級生でも半分は大学に進学していないのです。

世界ではどうでしょうか。私は2014年にノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイさんのノーベル賞スピーチに感銘を受けました。

マララさんの「私は全ての子供たちが学校に行くのを見たいです。いまだに5700万人もの子供たちが小学校の教育すら受けられずいる。」 「私は全ての子供たちが学校に行き、教育を受けるのを見たいのです。」という一節です。

私の言いたいことは、日本でも同世代の半分の人が大学に進学していないこと、また世界では、教育を受けたくても5700万人ものこども達が小学校すら行けない状況にある、ということです。

皆さんは、どれだけ恵まれているかを、どうか噛みしめてほしいと思います。

小学校から高等学校までの勉強と大学から社会にでてからの勉強は違います。高校までの教育は答えのある問題を解くことでした。また、いろいろな知識を詰め込んできました。これも大事なことです。1+2は3のように、必ず答えのあることを習います。

しかし、大学や社会に出てからは、3=?のように、答えが6-3=3、12÷4=3のように、答えが複数ある問題にも立ち向かわなければなりません。このためには、いろいろな物の考え方や価値観、人生に対する態度などを学び、体得する必要があります。これがいわゆる知恵だと思います。

大学では、この知識と知恵とを絡み合わせ、皆さんはさらに成長し、卒業時に、この大学に入学して良かったと、思ってもらえるような教育をしていきたいと思います。

最期に、日本だけではなく、世界を見つめて行動して欲しいということです。5年前の東日本大震災でも世界中の人々から、勇気をもらいました。自分の生きる場と世界を関係づけると、視界も開けてきます。

この第一歩として、まず大学でのクラブ活動、ボランティア、友達作りから始めてください。その出会いを大切にして、世界中にその輪を拡げてください。

新入生の皆さん全員が、健康に留意し、無事、卒業されることを心から祈念し、私の式辞といたします。

平成28年4月4日(月)
横浜創英大学学長 小島謙一